BUMP OF CHICKENの「続・くだらない唄」大人になってから聞くと沁みる…。
2018/07/29
BUMP OF CHICKENの「続・くだらない唄」という曲をご存知でしょうか?個人的には「バンプの名刺代わりのアルバム」と言っても過言ではないほど、名盤だと思っている「THE LIVING DEAD」というアルバムに収録されています。
大人になるほどこの曲が沁みてくる感覚があって、今でもよく聞く大好きな曲ですが、今回はそんな「続・くだらない曲」についてお話していこうと思います!それではいきます!
もくじ
この曲は「くだらない唄」の10年後の話
この頃のバンプは非常にストーリー性の高い歌詞が多く、この曲は「FLAME VEIN」というアルバムに収録されている「くだらない唄」から10年後が舞台となっています。「続」がつくだけあって、アルバムを隔ててしっかりつながっています。
「FLAME VEIN」のリリースが1999年で、「THE LIVING DEAD」が2000年リリースなので、実際には1年の月日が流れています。
「くだらない唄」の話
「くだらない唄」は主人公たちが大人になる前日のお話のようです。主人公は丘で見た景色を忘れないように絵に残します。そしてその時どうやら主人公ともう一人がいたようです。好きな子かな?異性かな?
「明日から大人だから、10年後またここであるように指切りしよう」と言い、二人はお別れすることになったようです。実際に次の日になって、主人公と一緒にいた子は丘には来なかったような歌詞になっています。「来るはずないの分かってた」というのは、すでに彼女が街を出ていったからなのかな。
そして10年後、話は「続・くだらない唄」へと続きます。
続・くだらない唄の話
ここからが僕の話の本編である「続・くだらない唄」の話なんですが、上記の「くだらない唄」から10年が経過し、「くだらない唄」に出てきた丘に主人公は帰ってきた、という始まりです。
歌詞を引用すると、
積もった落ち葉が 踏まれて音をたてた あの日と同じ 乾いた音
昇った朝日に 手を振り夢を見た
あの日が重なる中この手は 振れない 大事なモノを落とし過ぎた
この眼は 余りに 夢の見過ぎで悪くなったあの日と違うのは 僕だけ
…切なくないですかこれ。なんかちょっと夢破れて逃げ帰ってきたというか、「くだらない唄」からの10年間、この町を離れて挫折を繰り返してきた様子。朝日に手を降れるほど夢と希望に満ち溢れていたあの日は、辛くも現実の前に砕け散り、今やこの丘さえも自分の居場所でなくなってしまったようです。
この歌詞は昔中学校の時に聴いていた時よりも重く暗く響きます…。それは僕もこの何年かでたくさん挫折してきたからなのでしょう。なんだかこちらも泣いてしまいそうなほど共感してしまいます。
それでも最終的には生きる希望を見つける。
これだけであれば非常に暗い曲になるのですが、この曲の終盤の歌詞を引用すると
原因不明の涙を流しながら あの日の気持ちで 朝日を待つ
また手を振れるかな 夢が見えるかな
景色に色が付くこの手が ゆっくり 僕の右上で弧を描いた
この眼が 辛うじて 飛んでいく綿毛を見送った
この手が 今まで 落としたモノは拾えるかな
この眼が 今でも ギリギリで見えていて良かったあの日と違うのは
ヒゲの生えた顔ぐらいさ
ちょっと省略しすぎましたが、紆余曲折を経て主人公はまた朝日に手を振りだします。行為だけ見ればそれは「あの日」と同じですが、ここでは「続・くだらない唄」の最初に出てきた主人公の気持ちにさよならをしているようにも感じますね!
たんぽぽではなく「綿毛」という表現なのも、これから花咲くであろう「未来」に向けての希望の象徴な気がします。今まで落としたものも、その眼が少しでも「夢」を捉えているのであれば大丈夫でしょう。
数分の曲の中で、これだけの対比を詰め込み、これだけ主人公の心情に成長を感じることができるなんて、本当に藤原基央さんは天才ですね…。
この曲を聴く時はいつも何かに挫折した時だけど…。
個人的な話になりますが、僕はこの曲を聴くタイミングというのは、何かに挫折して、打ちのめされた時がほとんどなんです。
だからその時はかなり沈んだ気持ちでこの曲を聴き始めて、1番の時の主人公と自分を重ねてずーんと落ちるのですが、その時点でかなり主人公に対して感情移入しているので、そこからこの曲の主人公が成長して「あの日と髭が生えたぐらいしか変わっていないじゃないか」と気付くまでには、僕の気持ちもすっかり元気になっているんです。
負の感情を持ち込んで曲を聴き始めるのに、それが終わる頃にはそれを全部プラスにして返してくれる曲、それが僕にとっての「続・くだらない唄」なんです。
聴くタイミングで意味合いが大きく変わる曲
僕は今まで「自分の過ごしてきた時間によって、意味や解釈、感じ方が大きく変わる曲」というものがあるという存在は認識していましたが、その存在を身をもって知ったのは、この曲のおかげだと思っています。
BUMPを聴き始めた中学生の頃は「くだらない唄と、続・くだらない唄はちょっと時間を空けてから聴くといいんだよ」と通ぶって語っていましたが、今となっては挫折を乗り越え、気持ちを前向きにするための大切な曲になっています。ありがとう藤原基央さん!←
というわけで、ちょっと「最近聴いてないなー」と思った方はぜひ聴いてみてください!曲の深さにびっくりしますよ!笑
それでは今回はこれで失礼します!では!