歌っている時に「い」と「う」の音を発声するのがきつい(特に高音発声時)
2022/01/19
今回は、僕がボイトレをする中で鉢合わせてしまった壁の一つである、
「い」と「う」の母音の音を発声するのが非常にきつい(特に高音発声時)
ということについて述べていきます。
もくじ
絞り出すようにだしていました。
僕の場合、「い」と「う」の音は今も難関なのですが、昔は本当に、今回のサムネイルでもある、ザブングル加藤さんの一発ギャグ「悔しいです!」のような顔をして、絞り出すように出していました。
この壁というか、悩みは、今でも多少感じるのですが、昔かなり悩んでいた時に
ボイス総合研究所~ヴォイストレーニング・ボーカルスクール~【7秒で分かる歌上達法】
こちらのブログをやってらっしゃる「フセマサオ」先生に質問したことがあります。
あかささんの質問
Q
お世話になっております。
最高音でもないのに、きつい音があります。
特にG4~B4のイ行とウ行は、ロングトーンでも歪んでしまいます。janne da arcの曲はその音域が連発され
さらに音階がデコボコしているので、きつくて歌えません。こういった問題は、どのような練習をすれば直るのでしょうか?
A
ご質問ありがとうございます。イとウは確かに発声しづらいですね。
これは一般的にも出しづらいとされています。ではどのようにすればいいのかということですが
練習方法をご説明します。最初は「ウ」の練習をご紹介します。
「アー、オー、ウー」で発声してください。
それぞれをつなげてスラーでやってください。そのときに
あまりカツゼツよく発音しないでください。最初「ア」で発音したら「ア」の口の形を変えないで
「オ」「ウ」を発声してください。口の形をあまり変えないようにして
舌で調整をして「オ」「ウ」を発音してください。息は喉、口の上側を通して発声してください。
喉の奥はあけて発声してください。
「ウ」はカツゼツよく発音すると喉の奥がしまってしまいますので
喉の奥は大きくあけて発声してください。ピアノなどで音程をつけると更に良いでしょう。
例えば「ソ、ミ、ド」なんかがいいと思います。それで半音上げたり、下げたりしてやってください。
またもう1つ「ウ」を発音する練習方法を説明します。
まず「オ」で発音してください。
その「オ」を発音するつもりで口だけ「ウ」にしてください。つまり喉の奥の形は「オ」で口先だけは「ウ」にするのです
そうすることによって喉の奥がひらき、「ウ」でも発声しやすくなります。最初は違和感がありますが
何回も練習するうちにしっくりとした発声になります。次に「イ」ですが
先ほどと同じで発音は「アー、エー、イー」でやってください。これもカツゼツをハッキリしないで「ア」の口の形をなるべく変えないように
「エ」「イ」を発音してください。これも舌で調整して「エ」「イ」になるように発音してください。
息は喉の上、口の上側を通して発声してください。
喉の奥はあけて発声してください。
ハッキリ「イ」と発音すると
喉の奥がしまってしまいますので気をつけてください。これも「ソ、ミ、ド」などの音程をつけてやると良いでしょう。
「イ」を発声するときは
あまり横に引っ張らないで縦に口をあけて発声してください。「エ」と「イ」の間くらいの発音でやってみてください。
以上が練習方法になります。
頑張ってくださいね。
という回答をいただきました。
瞬間的な部分はもちろん、ロングトーンでも安定して出せない時に質問した内容です。
正確には「イ」「ウ」行ではなく、「イ」「ウ」段なんですがね笑
その後フセさんの通信のボイストレーニングを数ヶ月受講し、その間上記の練習に取り組みましたが、当時の発声がそもそも未熟であったため、思うような効果は得られませんでした。
できたのはせいぜい「ウ」と「イ」にそれぞれ「オ」と「エ」を混ぜて、「ウォ」「イェ」のようにごまかすことぐらいでしたし、僕はその声が自分で嫌いでしたので、結局歌を歌う上での変化はあまりありませんでした。
[adsense2]
「イ」「エ」なき子
その後僕は
「エ」と「イ」の発音を美しくする-ヴォイストレーナー チャトラ猫の原稿倉庫-
この記事を発見します。
文章が知的でまったく無駄がなく、全て引用したいぐらいです笑
具体的なイメージをひとつあげてみようね。
「なんて素敵なお召し物でしょう!」と褒められたとするよ。その時大和撫子は「いえいえとんでもございません」と照れるのが一般的だね。その時の姿勢はアゴが出て恥ずかしそうに目を細めるだろう?心中は「ざまみろ、勝った!」と思ってもそうやって従順に振る舞うことが美徳とされているからだよ。でもね、相手が気に入らないどころか口もききたくない奴だとしたらどうする?「い~え~ただの寝間着ですわ」と言いたくなるだろう?
露骨に「アンタなんかメじゃないわよ」と言うつもりで後者の台詞を言ってごらん。顎を引いて相手を斜め上からバカにして見下すと、毅然とした「イ~エ~」になるのだよ。
負け惜しみで「イ~!」と歯をむき出すのは、つぶれた「イ」になるからね。このふたつの母音は一所懸命にやればやるほど、下品になるのさ。ナマイキに見えれば見えるほど、逆に美しく上品な輝きをおびるのだよ。
上記記事のこの最後の文。
こちらのイメージは非常に具体的で参考になりました。
今までは「悔しいです!」ばりに歯をむき出しにし、首にも筋を浮き出させて出していた僕も、上記の様子をイメージして、何度も「い〜え〜」と練習しました笑
あと「ウ」もやりました笑
ただ上記のように「イ」「エ」「ウ」の練習をしていても、やはり地声での聴こえ方はきつそうに聴こえ、実際に「悔しいです!」のようになっていました笑
文字通りつぶれた「イ」でした。
その後脱力を意識して「い〜え〜」を出そうと模索したところ、結局は「裏声」になったのです。
「裏声じゃ意味がないんだよなー・・・」と思ったところで、僕はこの練習をやめることにしました。
全てが繋がったYUBAメソッド
それから1年ほど経ち、僕はYUBAメソッドに出会いました。
ここで今までのことが全て繋がったと思っています。
「脱力した発声では裏声になってしまう」という結論に至ったあとで、「高音発声は裏声が肝である」というこの本は、助け舟というか、救いの手を差し伸べられた気分でした。
それからYUBAメソッドに取り組み、今に至ります。(今はロジャー本も始めました笑)
フセさんにいただいたアドバイスや、チャトラ猫さんの記事を参考に改めて練習したところ、以前よりも遥かに出しやすく、今では「ミックスボイス」であるという判定もちらほらいただけるようになりました。
結論:過度に力んだ発声は間違いである。
上記の経験から、
歌うという行為には、そこまで「力む」ということは必要ない
という結論に至りました。
上手な歌手であればあるほど、優雅に、そしてのびのびと歌っていることにも合点がいきます。
むしろ
「脱力」なんかしなくてもいいんじゃない?
でも述べましたが、
脱力を意識しなければならない発声は間違いである
と思います。
とはいえ、僕自身まだまだ地声D4あたりの音の「イ」「ウ」は課題ですけどね笑
まだ少し力んでしまいます。
今回は僕自身が体験した壁と、その解決方法を述べました。
今後も僕が体験した悩みや壁、そしてそれをどう乗り越え、解決したのか、ということを述べていきます。
皆様が抱える悩みが少しでも改善されれば幸いです。
高音開発、高音に悩んでいる方、一度YUBAメソッドを読んでおいて損はないと思いますので、ぜひ!
![]() |
![]() |